今回は消防設備士乙6(乙種6類)について説明していきます。
消防設備士乙6(乙種6類)の試験をこれから受講する人「消防設備士乙6とはどんな資格か何か知りたい。消防設備士乙6の資格を取得するメリットを知りたい。消防設備士乙6の資格試験の難易度や合格率を知りたい。あとついでに消防設備士乙6の試験概要について教えて欲しいな~。」
こういった疑問に答えます。
✔本記事の内容
ぼくは、建設業で働くサラリーマンとして働きながら、消防設備士の試験に合格することができました。
そのため、僕自身が消防設備士の資格を持っているからこそ一歩踏み込んでコメントできます。ここでは、消防設備士乙6の資格のメリットや試験概要について知ってもらえればいいな~と思っています。
消防設備士乙6の勉強方法や勉強時間を知りたい方はこちら。一発合格したい方に向けたオススメの勉強方法も紹介しています。
消防設備士乙6の対象は、”消火器”です!【具体的に何ができるか紹介】
消防設備士乙6の正式名称は、“消防設備士乙種6類”です。
消防設備士は、特類と1類から7類まであり、それぞれの種類によって、扱う消防設備が異なります。結論を言うと、消防設備士乙6の対象は、“消火器”です。
なぜなら、扱える消防設備士の種類などは、全て消防法で定められているからです。
消防設備士の種類ごとの対象の消防設備は次のとおり。
消防設備士の6類は、“点検と整備”のみ
消防設備士の6類は、“点検と整備”のみで、“工事”は対象外です。
なぜなら、消防設備士6類は、甲種がなく乙種のみだからです。
それぞれ何ができるかは次のとおり。
消火器を扱う6類は、なぜ乙種のみなのか疑問に思ったかもしれませんが、これは対象が“消火器”ということもあり、設置基準はありますが、消火器のルールが複雑ではないからだと思います。
つまり、「6類の消火器」は、「1類のスプリンクラー」や「4類の感知器を用いた警報設備」と比べると法律やシステムが複雑ではないということです。
消防設備士乙6のできることは、思っている以上にすごい【法律に守られています】
消防設備士乙6は、思っている以上にすごい資格であり、“コスパ最強“です。
なぜなら、消防設備士乙6は、国家資格のなかでも“業務独占資格”の一つだからです。
新しい言葉が出てきましましたが、業務独占資格とは、その資格を持っていないと携わることを禁じることができる資格です。
具体的には、消防設備士乙6の国家資格を持っていないと、消火器の点検や整備を行うことが出来ないということです。
消防設備士乙6の資格をとるべき理由3選【メリット紹介】
消防設備士乙6を取得するメリットを感じないなら資格を取るべきではないです。
なぜなら、試験勉強で使う時間がもったいないからです。
また資格を取得するメリットに納得していると、試験勉強に挫折しにくくなるので、ちゃんと消防設備士乙6のメリットを確認しておくべきです。
メリットは次のとおり。
それぞれ説明していきますね。
消防設備士乙6の必要性が高い!【仕事で役に立つことが多い】
消防設備士乙6は、仕事で役に立つことが多い資格です。
なぜなら、消火器は、他の消防設備と比べると、圧倒的に活躍の場が多いからです。
具体的には、スプリンクラー設備がない建物はあるけど、消火器がない建物はないということです。
さらに、消防設備士乙6は、他の消防設備士の申込者と比べ、申込者の人数が多いことからも需要の高い資格と言えます。
消防設備士乙6は、求人数が多い【試験の難易度を考えるとコスパ良い】
消防設備士乙6は、資格を持っていることを転職の必須条件としている求人が多いです。
なぜなら、消火器を取り扱う、建物管理業務といった建設業は、慢性的に人員が不足している業界であり、常に求人があるからです。
さらに、試験の難易度も司法試験のような難しい試験ではないため、コスパが最強と言える資格です。
つまり、消防設備士乙6は、履歴書に自信をもって書ける資格と言えます。
消防設備士乙6を持っていると収入UPが見込める!
消防設備士乙6の資格を持っていると“会社の給料がアップ“するかも。
給料がアップする金額は、会社の規則によりバラバラですが、毎月の給料に数千円/月、多い会社だと数万円/月の給料が上がるかもしれません。
会社に属している限り、継続的な給料のアップが見込めます。
長い目で見たときに給料がアップする総額は次のとおり。
長い目でみた場合、想定している以上に資格をもっていることによる会社からの補助が多いことが分かると思います。
【おすすめ】消防設備士乙6は、挑戦すべき公的資格です
消防設備士乙6は“挑戦すべき公的資格”と言えます。
なぜなら、消防設備士乙6は、勉強をしないで合格する資格ではないが、それ以上にメリットが多すぎるからです。
特に、消防設備士乙6の資格が仕事で関わりがあるなら、試験の受験は必須です。
消防設備士乙6の難易度は高いの⁉合格率から検証してみた【危険物乙4や他の消防設備士とも徹底比較】
消防設備士乙6試験の難易度は超高いわけではないです。
なぜなら、難しい国家資格は、合格率が10%未満であることが多いですが、消防設備士乙6は合格率がそこまで低い資格ではないからです。
詳しく説明していきますね。
消防設備士乙6試験は難しいの?合格率から検証【偏差値で言うと、ごく普通】
消防設備士乙6試験の難しさは、“人による”ところもありますが、しっかりと勉強すれば合格できる資格です。
なぜなら、消防設備士乙6試験の合格率は、38%ほどであり、3人のうち1人は合格できるような資格だからです。
具体的な合格率は次のとおり。
平成26年は、合格率が40%を超えていますが、例年大きなバラツキがない合格率となっているので、受験するタイミングは、気にすることはなさそうです。
消防設備士乙6の合格率は公表されているより、実際はもっと低い!
消防設備士乙6の合格率は公表されているより、実際の合格率は、さらに低いです。
なぜなら、公表されている合格率は受験者をベースに算出されていますが、実際の試験の申込者は受験者よりも人数が多くなるからです。
つまり、申込みはしたけど、試験勉強の途中で合格を諦めてしまい、当日に受験すらしない人が多くいるということです。
実際の“申込者”と“受験者”の違いは次のとおり。
だいたい2割くらいの申込者が、当日の受験を諦めてしまうことが読み取れます。
消防設備士乙6と危険物取扱者乙4では、どちらが難しいの?
合格率を比較すると、平均で5%ほど消防設備士乙6のほうが難しいです。
なぜなら、試験元が公表している過去9年間の合格率を比較したからです。
具体的には、
. . .となっています。
しかしながら、最近の合格率は、消防設備士乙6と危険物取扱者乙4でほぼ同じ様な合格率となっているので、一概に消防設備士乙6のほうが難しいと言えませんかもしれません。
消防設備士乙6と第二種電気工事士は、どちらが難しいの?【第一種電気工事も比較します。】
消防設備士乙6は、第二種電気工事士と比べると、合格率が15%ほど低いです。
具体的には、
. . .となっています。
また、消防設備士乙6を、第一種電気工事士と比べると、合格率は、共に38%ほどと同じくらいとなっています。
合格率だけで判断すると、消防設備士乙6と第一種電気工事士が同じくらいの難しさで、第二種電気工事士が比較的に易しくなります。
しかしながら、実際的には、電気工事士には、実際に工具を使い配線作業を行う実技試験があるので、合格率が高いといっても、筆記試験以上に心配と感じることが多いのも事実です。※消防設備士の実技は、単なる筆記試験です
消防設備士乙6試験の申込み前に確認すべき試験概要5選【科目免除できるかも⁉】
消防設備士乙6試験の申し込み前に、試験概要を確認するべきです。
なぜなら、他の公的資格を持っている場合は、消防設備士乙6の試験科目の一部が免除になるからです。
試験の申し込み前に確認すべき試験概要は次のとおり。
それぞれ説明していきますね。
消防設備士乙6の受験資格は、”なし”です。【誰でも受験できます】
結論から言うと、消防設備士乙6の受験資格はないので、誰でも受験できます。
なぜなら、試験元が公表している試験要領に特に定められていないからです。
つまり、文系の方や高校生でも受験できるということです。
消防設備士乙6の試験日は、”都道府県による”【受験する都道府県は自由です】
消防設備士乙6の試験日は、“都道府県による”です。
なぜなら、都道府県ごとで試験日を設定しているからです。
そのため、消防設備士のホームページから都道府県ごとの試験日を確認しなければなりません。
さらに、受験する都道府県は自由に選べます。具体的には、居住地が東京都であっても、神奈川県や埼玉県で受験することができるということです。住んでいる場所によっては、隣の都道府県の会場のほうが近いかもしれません。
消防設備士乙6の試験の費用は、3,400円です
消防設備士乙6の試験の費用は、3,400円です。
なぜなら、試験を行うには、①試験会場、②試験監督、③試験問題の準備、④問題用紙の印刷 などの費用がかかるので、無料というわけにはいかないということです。
また費用の支払いは、
から選ぶことができるので、支払いやすい方法を選んでよいかと。
また試験費用は、会社によっては補助金の対象です。
ただし、会社の補助の対象が、合格時や受験時など微妙に違いますので、会社の規則を確認のうえでとりこぼしがない様に注意しなければなりません。
消防設備士乙6には、免除の規定がある【他の消防設備士を持っている人は必見】
消防設備士乙6試験には、他の消防設備士を持っていると、試験科目の一部が免除になります。
なぜなら、他の消防設備士を持っていることにより、ある一定以上の知識レベルがあることの証明に繋がるためです。
例えば、消防設備士乙6の基礎的知識は、他の消防設備士の公的資格を持っている場合は、その基礎的知識の科目が試験科目から免除されることになります。
既に持っている資格ごとの免除される科目の次のとおり。
免除される具体的な問題は次のとおり。
消防設備士乙6試験の申し込み方法は、2種類から選べる【①書面申請(願書)、②電子申請】
消防設備士乙6の試験の申し込み方法は、
. . .となっています。
書面申請の場合は、事前に近くの消防署まで試験の願書を受けとりにいく必要があるため、特別なことがない限りは、“電子申請”で良いと思います。
どちらで申し込みをしても、何も変わりません。
【勉強開始前】知らなきゃ損する、消防設備士乙6の試験概要5選【合格基準は最重要】
消防設備士乙6の試験勉強を始める前に知っておくべきことは、
となっています。それぞれ説明していきますね。
消防設備士乙6の試験問題は、”基本ペーパーテスト”です【試験内容の実技は、単なる記述です】
消防設備士乙6の試験問題は、“基本ペーパーテスト“です。
なぜなら、試験内容の実技は、単なる記述式だからです。
つまり、工具を使って手を動かすような試験ではないということです。
消防設備士乙6の科目は全部で3つ【法令、基礎、構造】
消防設備士乙6の試験科目は、大きくは“筆記”と“実技”の2つに分かれています。
さらに、筆記は、“消防関連法令”“基礎的知識”“構造・機能・整備”の3つに分かれています。
分かりやすく整理すると次のとおり。
消防設備士乙6の問題数は?【試験問題を解くスピード感は意識するべき】
消防設備士乙6の問題数は、把握しておくべきです。
なぜなら、試験問題を解くスピード感を意識するためです。
例えば、1問ずつに時間を掛けて試験を進めていくと、試験問題が最後まで終わらなかったとう経験はありませんか? そのような結果にならないように、問題数はしっかりと覚えておくべきです。
消防設備士乙6の試験時間は、筆記と実技は同時間内の試験です【試験時間は余裕あります】
消防設備士乙6の試験時間は、
となっています。“筆記”と“実技”で試験時間がそれぞれ設定されていますが、試験自体は、同時間内に行います。
そのため、筆記形式となる実技試験は、1問あたり3分では厳しいので、筆記試験は、1問あたり3分より短い時間で解く必要があるということです。
そのため、1問あたりに使える時間は、
【最重要】知らないと合格できない、消防設備士乙6の合格基準は?【足切り点に満たないときは不合格決定】
消防設備士乙6の合格基準は、全体で60点以上です。
なぜなら、60点未満では、消防設備士の業務を行うには知識レベルが足りないと判断されるからです。
また、消防設備士乙6は、全体の合格基準の他に、科目ごとに足切り点があります。具体的に、科目ごとで40%以上の正解が必要です。
合格基準について纏めると次のとおりです。
筆記試験が足切り点未満だと、実技試験は採点すらしてもらえません。
まとめ:試験勉強は既に始まっています【合格実績の勉強方法は把握すべき】
試験概要を把握するところから試験勉強は始めっています。
なぜなら、科目ごとの足切り点などの試験概要を知らなければ、得意科目を重点的に勉強してしまい、全体では60%点以上だったにも関わらず、科目毎の足切り点に引っかかってしまうことは良くあることです。
勉強をこれから始める方や勉強を最近始めた方は、これまでに説明した試験概要を知っておきましょう。
その次の段階として、具体的に勉強を始めていく際は、何となく勉強を始めるのではなく、実際に合格実績のある勉強方法を確認して、効率的に勉強を進めていくべきです。
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はいっ、今回は以上です。