※更新:2022年4月21日
国家資格である消防設備士の話です。
そのなかでも今回は消防設備士乙6(乙種6類)について説明していきます。
消防設備士乙6(乙種6類)の試験をこれから受講する人「消防設備士乙6は過去問だけで合格できるのか知りたい。効果的な試験対策を知りたい。筆記試験の勉強方法を知りたい。実技試験の勉強方法を知りたい。試験に合格できる勉強時間を知りたい。あと、おすすめのテキストや参考書があったら教えて欲しいな~。」
こういった疑問に答えます。
✔本記事の内容
ぼくは、建設業で働くサラリーマンとして働きながら、消防設備士の試験に合格することができました。そのため、僕自身が消防設備士の資格を持っているからこそ一歩踏み込んでコメントできます。ここでは、消防設備士乙6の試験の勉強方法について知ってもらえればいいな~と思っています。
消防設備士乙6は過去問だけでOK⁉【知っておくべき試験対策5選】
消防設備士乙6の試験対策の内容は次のとおり。
それぞれ説明していきますね。
試験のポイントは、傾向の定番化に尽きる【予想問題は過去問でカバー】
消防設備士乙6の試験は、過去に出題された問題をベースにつくられたテキストをちゃんと勉強すれば合格できると言えます。
なぜなら、消火器は技術的な大きな進歩はなく、試験問題が定着しているからです。
例えば、消火器の性能が格段に上がり、建物に設置しなければならない“消火器の本数が今までの半分になる“ということはないということです。
暗記する量が合否を分ける!
結論から言うと、試験結果の合否は“暗記する量”で決まるに尽きます。
なぜなら、消火器は、試験の傾向がハッキリしていて、その中で“合格”と”不合格“を判断するためです。
つまり、試験当日にどれだけ暗記できているかの勝負ということです。
計算問題は、間違えると不合格に直結するかも【公式の理解が重要】
計算問題は、比較的に易しい問題が多いですが、ケアレスミスが不合格に繋がる場合があるので注意が必要です。
なぜなら、消防設備士試験の合格基準は、全体の60%以上に加え、科目単位の40%以上がありますが、計算問題の失敗が科目単位の合格基準に達しないことになるからです。
これは、計算問題は、全5問の「基礎的知識」から出題されることが多いですが、5問のうち2問以上に正解しないと、合格基準の40%を満足できないため、その時点で不合格です。
「基礎的知識」は、筆記試験なので、実技試験の採点もしてもらえない悲しい現実を迎えることになります。
でも、計算問題といっても、比較的に簡単な問題なら問題ないのでは? と思われたかもしれませんが、公式を覚えていなければ、もちろん不正解です。
問題数が少ない「基礎的知識」だからこそ、確実に得点できるように計算問題の公式を覚えておくことをオススメします。
実技試験の白紙は絶対NG
実技試験の回答ですが、仮に答えが分からなかったとしても、回答用紙の白紙は絶対に止めたほうが良いです。
なぜなら、筆記試験の選択問題と違い、実技試験は記述問題であり、何かしら書いておけば部分点がもらえる可能性があるからです。
分からない問題に回答してもゼロ点であることに変わりないと思われるかもしれませんが、部分点もチリも積もれば山となり、その得点が最後の合否を分けるかもしれません。
つまり、実技試験は部分点もとりにいく姿勢が大切ということです。
識別問題は、記述を意識して写真を覚える【実技試験共通だが、漢字も覚えよ】
実技試験のなかにある識別問題は、消火器や工具といった実際の写真を見て、名称や使い方を記述する問題です。その識別問題は、記述することを意識して勉強を進めていくことが重要となります。
なぜなら、おぼろげな記憶だと試験の時に想像以上に回答することができないからです。
ぼく自身も実際の試験のときに、上手く記述することができず、もっと記述できるように勉強しておけば良かったと後悔したことがあります。
つまり、実技試験は、筆記することを意識して勉強することが大切です。さらに、油断しがちですが、試験当日に漢字を書けるようにという点も忘れずに!!
【筆記・実技】消防設備士乙6の勉強方法【筆記と実技ともには繰り返しの勉強で攻略できる】
消防設備士乙6の勉強方法は、筆記と実技ともに繰り返し勉強することが大切です。
なぜなら、消防設備士乙6は暗記が中心の試験だからです。試験勉強を進めていくうえで意識することは、”継続的な勉強”と”体系的に学ぶ”ということの2点です。
具体的な勉強方法は次の通り。
それぞれ説明していきますね。
独学でテキストを繰り返し勉強する
独学でもテキストを繰り返し勉強すれば試験に合格できると言えます。
なぜなら、乙6は試験内容の暗記が求められるため、繰り返し勉強することで暗記できる内容が増えていくからです。
勉強する手順は次のとおり。
こんな感じです。あとは、ひたすら手順①~③を繰り返すのみです。
ただし、独学で合格するには“継続的な勉強“が重要です。勉強を続けることが出来なければ、テキストを繰り返し行うことが出来ないため、結果的に出題される試験範囲を暗記できずに不合格となります。
補助的な役割としてのアプリ
スマホのアプリは、補助的に活用するならOKです。
なぜなら、情報量が少なく総合的に学べないからです。具体的には、スマホの画面は、テキストの大きさに比べると小さいこともあり、試験範囲の全体像が見えにくく、体系立てて学ぶには適していないと言えます。
つまり、スマホのアプリでは、情報量が限られるため、アプリだけでの合格は厳しいということです。
通信講座で効率的に勉強を進める
消防設備士乙種6類は、通信講座もあるので、独学と比べると効率的に勉強を進めることができます。
なぜなら、通信講座は勉強を続けやすいように工夫されているため、無理なく合格に近づくことが出来るからです。
特に、通信講座の中には、動画講義をコンテンツ化しているもがあり、“理解しやすい”と“続けやすい”の効果が期待できます。
また、1人で勉強を継続していると、どうしても分からない.点や、疑問が解消できない点が必ずできています。
そんな時、メールなどで疑問を解消してくれる手段があると段違いに勉強を進めやすくなります。理解しにくい内容を分からないまま放置しないで済むのは、すごく大きいです。
僕的にオススメな勉強方法は、SATの通信講座を活用した勉強です。
なぜなら、SATの通信講座は、現場・技術系の資格だけに特化した通信講座ということもあり、“かゆいところに手の届く“コンテンツになっており、”勉強を継続させる“こともフォーカスしている教材だからです。
SATの通信講座を他社と比較しつつ考察
まずは、「メリット」と「デメリット」を紹介します。
✔メリット
✔メリット
メリット①:スキマ時間を活用した動画講義のスマホ視聴
僕的に1番のおすすめポイントは、動画講義ですね。動画講義をつかった勉強の流れは次のとおり
大きな流れは独学のときと変わりませんが、動画講義が追加になっています。
動画講義は、電車の中といったスキマ時間でも勉強を進めやすいので、会社の往復で“手順①”を行い、家に着いてから、“手順②と③”を行うのが、マジでおすすめです。
メリット②:図や表を多用した理解しやすい【実務で消火器を扱っていない人には特にオススメ】
消火器(乙6)の試験は、技術的には成熟していることから、“暗記が中心的な試験“とお伝えしましたが、SATのテキストは、図や表で分かりやすく整理されているので、頭の中に残りやすいのが良いです。
特に、”仕事の実務で扱っていない方”や“文系の方”にも分かるように丁寧に解説されているので、一発で合格したい方は検討しても良いかと。
具体的には、工具の使い方なども説明されていて、実際の消火器を扱ったときのイメージがしにくい方にも得点に繋がるような内容となっています。
メリット③:勉強の継続にフォーカスした質問メール等の各種サービス
消防設備士乙6の通信講座は、”勉強を継続“できるかを良く確認すべきです。
先ほども伝えましたが、通信講座SATには、質問メールができるサービスがあるので、理解できない内容をそのまま放置することをなくなるメリットがあります。
デメリット①:独学に比べるとお金がかかる
通信講座の唯一のデメリットは、独学と比べるとお金がかかることです。
なぜなら、通信講座は、テキスト以外に動画講義もあるため、どうしてもお金がかかってしまうからです。
金額差のイメージは次のとおり。
金額の差は、ざっくり1万円弱です。
消防設備士乙6の比較
SATの他にも通信講座はあるので、比較検討してみたいと思います。
通信講座SATの良くある質問
通信講座SATにおける良くある質問は次のとおり。
その①:質問ができるか
勉強を進めていく上で、計算過程がわからないことが出てきたりします。その場合でも、スマホで撮影して簡単に質問できます。
その②:不合格だった場合のサポート体制はあるか
不合格通知書を提示すれば、継続して質問に対応してくれます。コンテンツが充実しているので、一発合格したいところではありますが、万が一に試験に落ちてしまったときには活用できるかと。
その③:返品できるか
30日以内であれば、返品・返金への対応があります。コンテンツに自信があるからこその保証制度かもです。こういった制度があると、購入するときのハードルが少し下がるので、受講を考えている人には、嬉しい限りですね。
消防設備士乙6の勉強時間【80時間は確保せよ】
合格できる勉強時間は、ぶっちゃけ“人による”です。
なぜなら、あなたの知識レベルによって、合格に必要な勉強時間は全く違うからです。
例えば、既に他の消防設備士を持っていて、試験で求められる知識をある程度持っている人と、文系の方で全く試験範囲の内容と関係のない勉強や仕事をしている人とでは、当然、違うということですね。
受験者に勉強時間をヒアリングしてみた
先ほど、勉強時間は、”人による“と伝えましたが、それではあなたの答えになっていないので、実際の受験者にヒアリングしてみたので、参考にしてみてください。
結論から言うと、合格に必要な勉強時間は、80時間です。
なぜなら、テキストの内容を暗記するために、テキスト全体を3回くらい繰り返し勉強すると必然的に80時間くらいになるからです。
80時間だけでは少しイメージがつきにくいので、具体的なスケジュールを次で説明しますね。
試験勉強を、1週間で行う場合【かなり無理がある】
試験勉強を、1週間で行うと次のとおり。
学校や仕事がなければ、時間的には確保できるかもしれませんが、かなり無理があると思います。
ぼく自身の経験上、1日に10時間の勉強は集中が持ちませんし、暗記も進まないと思います。
試験勉強を、2週間で行う場合【まだまだ無理がある】
試験勉強を、2週間で行うと次のとおり。
先ほどの1週間のときと同じで、学校や仕事がなければ、時間的には確保できるかもしれませんが、まだまだ無理があると思います。
実際には、学校や仕事をやりながら勉強を進めていくことになると思いますので現実的ではないということですね。
試験勉強を、1ヵ月で行う場合【他の消防設備士を持っている人ならOKかも】
試験勉強を、1ヵ月で行うと次のとおり。
1日あたりの勉強時間としては、3時間弱なので、現実的な時間となってきましたが、それでも短期集中型の分類に入り、勉強を続ける強い意志に加え、途中で1度つまずくと不合格が決定するかと。
“文系の出身者”や“初めて消防設備士を受験する人”の場合は、かなり厳しいスケジュールと思いますので、一発合格を狙わずに2回くらい受験するつもりであれば良いかもしれません。
試験勉強を、2ヵ月で行う場合【文系出身者や消防設備士を初めて受験する人は、2ヵ月の一択です】
試験勉強を、2ヵ月で行うと次のとおり。
1日あたりの時間を考えると無理のないスケジュールです。
具体的には、平日1時間、休日2時間で達成できるので、計画的に勉強を進められると思います。
日によっては、勉強を全く出来ないときもあるので、1日あたりの勉強時間はもう少し勉強できると感じるくらいが丁度よいです。
不合格者には傾向がある
受験者にヒアリングしていくなかで、消防設備士甲種4類に合格するためには、勉強時間に大切なことがあると感じました。
それは、合格には継続的かつ計画的に勉強を進めることが大切であるということです。
合格できなかった人の傾向として、毎日継続的に勉強することができず、気が向いたら勉強していたイメージでした。
つまり、試験直前になり、やっと本気になって勉強を始めるような、最後の追い込み中心の勉強スタイルということですね。
消防設備士乙6の市販のテキストなら王道のコレで決まり【実績が違います】
弘文社のテキスト(通称:工藤本)も有名ですが、合格に必要な問題数などを考えると、公論出版のテキストで決まりです。
なぜなら、合格者の実績や満足度が高いからです。詳しくは次で説明しますね。
学科は問題の解説が丁寧に書かれている
学科試験の勉強で大切なことは、問題の解説を理解することです。
なぜなら、テキストと全く同じ問題が本番の試験で出題されるわけではないので、ちゃんと内容を理解しないと正解することが出来ないからです。
公論出版のテキストは、解説が非常に丁寧に書かれているのでGOODです。
ただし、イラストなどは少なめなので、初めて消防設備士を受験される方や一発で合格した方は、通信講座を検討すべきかもしれません。
実技は、問題数の多さが大切
実技試験は、沢山の問題を経験しておくべきです。
なぜなら、実技試験は出団範囲が広く、さらに実際に問題を経験しておかないと回答することが出来ないからです。
特に実技試験は、記述式となるので、曖昧な記憶では、思っている以上に回答できないものです。
まとめ:計画的な勉強のススメ
消防設備士乙6の資格試験は、弁護士になるための司法試験のような難しい試験ではないですが、勉強しないと合格できないという意味で一緒です。
資格試験に合格したい方は、早めにテキストを入手し、勉強を進めるための計画を立てることをオススメします。
色々と調べるのも大切ですが、直接的に合格に近くづくには、勉強しかありません。
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